統括役員よりメッセージ

女性管理職の人数や、
働きやすい環境がゴールではない。
目指すのは、価値を創造する組織。

井上 由理

常務執行役員
法務・内部統制推進・人事部門担当
弁護士/ニューヨーク州弁護士

弁護士事務所時代に昭和シェルを担当し、当社法務室に非常勤出向したことがきっかけで2003年から法務室長として勤務するように。ワークライフバランスを考えると正解だったと振り返る。女性役員はまだひとりしかいないが、自らがロールモデルになることで、キャリアのひとつの選択肢になりたいと語る。

私は、もともとは他の組織から昭和シェルに出向してきていたのですが、2003年からフルタイムでこの会社で仕事をすることになりました。立場を変えることにした大きな理由の一つは、「ワークライフバランス」が取れる組織であったこと。当時、子供が小学校入学前で、仕事とプライベートを両立させることも重視していました。昭和シェルを働く場所として見たときに、定年まで働く女性も多く、女性がしっかりと仕事をすることが当たり前の雰囲気で、ここでなら子育てとキャリアを両立させ、自分らしく働いていけると感じることができました。

当社では2002年に「ダイバーシティ(2004年にD&I(ダイバーシティ&インクルーシブネス)に変更)の取り組みの基本方針」や「仕事と家庭の両立支援の基本方針」を定め、15年以上前から女性が子育てしながら働ける環境整備に取り組んでいました。

様々な取り組みを進める中で、女性社員が昭和シェルでキャリアを歩むにあたってどんな課題があるのかを明確にするために、2014年に、全女性社員を対象にアンケートを実施しました。その結果いくつかの発見がありました。特に、「管理職になることに抵抗がある」「自分のキャリアプランを明確に見定めることができない」などの声には驚かされました。当社にも何人かの女性管理職がおり、それぞれが苦労しながらも充実感を持ち日々の仕事に臨んでいましたが、管理職だからこそ感じることのできる魅力や目標が、多くの女性社員に伝わっていないという課題が浮き彫りになりました。

これらの課題を解決するために、2015年10月に、社内の女性管理職を中心とした「Women'sネットワーク」を立ち上げました。第1期では、女性管理職の交流の場をつくり、自らがロールモデルであるという意識を持って、多くの女性社員のキャリア観の刺激となるような行動を心掛けて欲しいと共有しました。ただし、すべての社員の意識を変えるというのは一朝一夕にいかないことも事実です。現在第3期が終わり、さまざまな議論を行ってきましたが、「管理職になるだけがゴールではない」という意見も出ており、多様性あるキャリアが描ける場を目指すことも価値観として取り入れています。女性管理職者数を増やすというKPIはありますが、重要なことは数値の達成ではなく、すべての社員が自由に意見を言い合い、新しい価値を創造できる組織になることです。したがって、第4期では、一人ひとりが昭和シェルで描きたいキャリア観を発信できる、クリエイティビティが発揮される土壌を整備していきたいと考えています。

「働く」を考える